記憶の再生について考えるブログ

児童がどのようにして学習内容を理解するかを実践経験をもとに紹介しています.

児童・生徒は学習内容を決められた時間で分かるのか?

 いつもお読みいただきありがとうございます.

 10月になり,武雄市では学期が後期になりました.武雄市は西九州新幹線も開業し,祝賀ムードの余韻もまだまだあります.また,ふたつ星4047も走り始めて,ほぼ毎日満席状態です.

 さて,今回の内容は,20218月に行われた日本教育情報学会で発表した「児童が獲得した知識を学習の最終段階に概念化する記憶再生マップの効果の自己組織化マップによる検証」をもとに,数回に分けて書きたいと思います.

 まず,このタイトルで主張していることは,児童は授業を経てたくさんのことを学びますが,それだけでは主にエピソード記憶だけが脳に残り,概念化されないということです.つまり,概念化するためには,何か手を打つ必要があるということです.

分かったと手を挙げる児童

 これまで多くの現場の教員が,45分又は50分の授業で児童・生徒が,学習内容を理解すると思い込んでいました.私も三十数年に渡って小・中で指導をし,若い頃には指導主事の先生方から「授業は45(50)が勝負だから,その時間で指導を完結させなさい」と言われてきました.

 しかし,よくよく考えたら,その先生方も,ご自身の授業で全ての児童に理解させることができたのか大いに疑問です.なぜなら,児童・生徒が学習内容を理解したとは,何を以て言えるのかが解決していないからです.

 よく行われているのが,アンケートですが,児童・生徒の「分かった」はあまり信用できません.なぜなら,少なくとも,自身の「理解」を客観的に見ていないからです.事の次第の辻褄が合うかどうかの判断ができないと考えられるからです.

 そこで,授業中に行う形成的評価が重要ですが,一人の教員が授業をしながら児童・生徒の評価を全て完結させるなど事実上不可能です.しかしながら,相変わらず指導案検討では,授業中に行う評価項目についての検討が行われています.これをお読みの方で,教員以外の方は,どのような事か分かりづらいと思いますが,簡単に言えば,教師が指導しながら,その都度,児童・生徒が指導している内容をどのように捉えているか,解決しているかなどをチェックするということです.ICTの活用で,児童がタブレットでの学習を行いながら,その履歴を教師のタブレットがモニターするなどのシステムであれば,少しは可能ですが,それでも児童・生徒の脳の中を覗くことはできません.

 私が経験上唯一,当てにしているのは,学習後に児童に書かせる短い感想です.それを読んで,児童が辻褄の合った説明を行っていると,その児童は分かっていると感じます.一方,理解できなかったことが分かる表現や学習内容と関係ないことを書いていると,その児童は分かっていないと判断します.

 

何となくの今回のまとめ

「児童・生徒が学習内容を決められた時間で分かるようになるかは,甚だ疑問である」

 今回はここまでです.お読みいただきありがとうございました.