家を出るとむっとする暑さを感じますが,それでも立秋を過ぎました.暑さはまだまだ,これからもっと酷くなるような,そんな空気感です.
さて,前回(ちょっとひと休み)では,平均値を下回った学習状況調査の結果に対するメディア取材に,家庭学習の時間が減ったことを原因のように答えた佐賀県教育委員会の新聞記事を紹介しました.このような回答をしたのは,佐賀県だけでした.
学習状況調査の値が平均値を下回ったのは,児童・生徒が学習内容を概念化できなかったことと,概念化できたとしても正しく記憶できなかったからです.
本文に入る前に,つい最近嬉しい報告があったので紹介します.
お知らせ頂いたのは,現職の中学校の先生です.先日,大学の研究室で作業をしていたとき,用事で来られた際に,次のようにおっしゃいました.
「先生(私の事),平均点が5点上がりました.先生から教えてもらった方法で授業をしたら,5点上がりました.」
「えっ,記憶再生マップで授業をしたのですか.」
「はい」
この先生は,中学校の技術科の先生です.詳しくはお聞きしませんでしたが,期末テストだったのかも知れませんが,平均点が5点上がるのは大変喜ばしいことです.まぁ,私は小学校の理科で,それこそ何度でも同様の事を経験しましたので,当然だろうと思っていましたが,教科と年齢が異なる場合でも,同様の結果が出たということで嬉しく思います.この結果は,後期の授業で検討させて頂きます.
さて,これからの連載は,記憶想起が学習に良い影響を及ぼす理由や,概念化や正しく記憶することについて,現在,放送大学学術リポジトリのアクセスで連続8か月1位,つい最近ダウンロード1位となった私の博論の記述などをもとに紹介します.
そうは言いつつも,最初は軽く私の記憶にお付き合い下さい.
①1975年8月26日(木)午後6時30分 ~
②1978年4月4日(火) 午後5時17分 ~ 午後9時17分
この日付でピンとくる方は,〇〇〇〇〇〇〇が好きな方かも知れません.
49年前と46年前の出来事です.
この2つの出来事ならば,1978年の方が明らかに広く知られています.
(続く)